自動車学校への入校条件と免許取得の流れ

自動車免許といえば代表的な身分証のひとつ、というイメージもあり、誰でも取得を目指せるような気がしますよね。しかし、実は自動車学校の入校をはじめ、取得のためには様々な条件が設けられているのです。 そこで普通自動車免許の取得を目指す方に向けて、満たすべき条件や交付までの流れについて詳しくご紹介しましょう。

自動車学校への入校条件と免許取得までの流れ

自動車学校の一般的な入校条件

普通自動車免許を取得するにあたり、大多数の方が利用するのが「自動車学校」です。これには入校条件が設けられており、指定教習所と届出教習所がありますが、条件自体は基本的に変わりません。

  • 年齢:満18歳以上(入校の申し込み・手続き等は誕生日の2か月前から可能)
  • 資格:視力が片眼で0.3、両眼で0.7以上(眼鏡やコンタクトレンズ着用時でOK)

主な条件は、年齢と視力です。18歳以上とはいえ高校卒業を待たなくても良いので、在学中から自動車学校に通学する人も珍しくないでしょう。また、視力に関しては裸眼ではなく、眼鏡やコンタクトレンズなどの矯正器具を付けた状態で条件を満たせればOKとなっています。もし不安がある場合や、目に先天的な異常が見られるなど特別な事情がある場合には事前に相談してみてください。

申し込み手続き&入校には、印鑑と身分証明書が必要!

注意点としては、入校の際に印鑑と身分証が必要なこと。一般的には申し込み時に印鑑と身分証(保険証やパスポート、学生証でも可)、入校時に住民票の写しや顔写真を求められることが多いようです。教習料金も基本的には前払いなので、事前に確認しておきましょう。

免許取得までの流れ

では、次に免許取得までの一般的な流れを見てみましょう。自動車学校での取得方法には通学と合宿の2種類がありますが、基本的な流れは同じです。(自動車学校で技能試験が受けられる、指定教習所の例を参考にしています)

  1. 申し込み・入校
    まずは、必要書類を持参の上自動車学校に申し込み、入校手続きを行います。この際、教習料金を支払うケースが多いようです。
  2. 適性検査
    運転に対する適性、傾向を知るための検査です。結果によっては免許を取得できないのでは?と心配な方もいるかもしれませんが、向き不向きはあれどその後の教習には関係ありませんから、あまり心配せずに受けてくださいね。
  3. 第1段階学科・技能教習
    修了検定のための学科10時間、教習12時間or15時間(AT限定orMT)の教習が行われます。技能教習は校内のコースを実際に走りますが、危ない時には指導員がブレーキを踏んでくれるので、操作に集中しましょう。
  4. 修了検定(仮免学科試験)
    指定時間の教習を受け、学科の効果測定(100点中90点以上を2回取得)に合格したら、中間試験となる修了検定(仮免学科試験)です。学科と技能両方受ける必要があり、落ちた場合は受け直すことができます。
  5. 第2段階学科・技能教習
    修了検定に合格すれば、いよいよ路上教習です。学科16時間以上、技能19時間以上(AT限定・MT問わず)の教習を受け、卒業検定を目指します。実際に路上に出て運転しなければならないため、十分気を付けましょう。
  6. 卒業検定
    最後に、技能の卒業検定が行われます。100点中70点以上の減点方式となっており、コースの難易度は立地が異なる分、自動車学校によって(その時の交通量によっても)多少差が出るようです。こちらも落ちた場合には、合格するまで受け直さなければなりません。
  7. 運転免許試験場における本面学科試験・視力等の検査
    自動車学校で受けるのは卒業検定までで、その後は運転免許試験場(免許センター)にて本免の学科試験です。卒業証明書と本籍記載の住民票、身分証明書、写真(3×2.4cm)、手数料、筆記用具を持参の上、案内に従って手続きを行いましょう。試験は100点満点中90点以上で合格となります。実施は平日のみなのでご注意ください。
  8. 免許交付
    無事に受かれば、当日中に免許証が交付されます。落ちた場合には、翌日以降に再試験を受けましょう。(もし午前の部を受けて午後の部が設けられていても、その日のうちに再試験は受けられないため注意)

車種によっても教習は変わってくる!

一般的な自動車学校での普通免許取得についてご紹介しましたが、実際には「AT限定免許を選ぶか、MT免許を選ぶか」によっても変わってきます。

AT限定は「自動でギアチェンジを行ってくれる」車

AT限定免許はオートマチック車と呼ばれる「自動でギアチェンジを行ってくれる」車種を運転できる免許です。MT車より比較的扱いやすく、免許取得までの期間も短い&費用も安い傾向にあるため、近年ではこちらを希望する方も多いと言われています。

MTは「ギアチェンジを手動で行う」車

対してMTはマニュアル車とも呼ばれ、ギアチェンジを手動で行うタイプの車のこと。MT免許を取得してもAT限定車を運転できるため、様々な車種に興味がある方、MT免許が必要な業種を志望している方などにおすすめと言えるでしょう。

また、通学コースと合宿コースでは、合宿コースの方が短期間取得を目指せる(その分集中が必要)という特徴も。免許取得後の目的や取得までのスピードなどをふまえ、自分に合った方法を選択したいですね。